センター試験から共通テストに変わり、文法より速読力が大切になりました。
しかし、これはただ英文読解問題をやっただけでは力が付きません。
ではどうしたらよいか。今回は受験英語でもっとも重要となる速読力の高め方について解説していこうと思います。
根本的な速読力を高めるために
まず、根本的な速読力を高めるために最も必要なのが、英文の音読とシャドーイング、読み込みをすることです。
英語長文が終わった後、どうしていますか??
おそらく、ほとんどの人が間違えた問題を復習して終わりになっているのではないでしょうか?それでは速読力は高まりません。必ずやった長文を20回以上は音読orシャドーイングor読み込みをしましょう。
音読、シャドーイング、読み込みとは?
音読は英文を自分のペースで音読することです。自分のペースで音読するため、きちんと理解しながら読むことができます。つっかえたところはその場で何度もやり直しでき、初心者に向いています。
シャドーイングは英文の音声を聴きながら、それを真似して発音する音読で、聞こえてくる英文のすぐ後ろを影のように追いかけます。聞きながら発音するので、正しい発音と、本番で目指すべき読むスピードが身につきます。
しかし、音声のスピードについていくことを意識しすぎて、英文の内容や構造を理解せずに読んでしまったり作業になってしまったりします。
読み込みは音源を聴きながら繰り返し読む方法で声に出す必要がありません。声を出す必要がないのでカフェや自習室でもできます。しかし、英文を目で追うだけになってしまったり、デメリットも多いのでさぼらない気合が必要です。
音読、シャドーイング、読み込みの仕方
いきなりよく分からない長文を音読しても意味がありません。大切なのは理解している長文で行うことです。そこで1度読んだ長文をどれだけ深く理解するために下準備をしてから、音読、シャドーイング、読み込みをするようにしましょう。
step1 1文1文の構造把握
- 何も書き込んでいない英文のコピーを用意する
- 分からない単語を調べ、コピーに意味を書き込む
- コピーにSVOCを振る、関係代名詞を()でくくる、など文の構造を把握する
- 接続詞に記号を付ける(逆説は△など)
このようにして文の構造を理解し、自分の力で書いてある通りに前から訳すことができるようにします。これをすることで英語を英語の語順のまま、理解することができます。
Step2 文全体の構造を把握する
接続詞を意識して文全体の構造を把握しましょう。
例えば、1段落目は問題提示、2段落目は解決策、3段落目は反対意見と反論、4段落目は結論、みたいな感じです。
これをすることで知らない長文を読むときも展開を予測しながら読むことができるようになります。
step3 インプットの確認
step1と2がきちんとできているのか、何も書き込んでいない同じ英文を用意して、単語の意味、文の構造、すらすら読めるかを確認します。ここで読むのに詰まる文があればstep1で書き込んだコピーを用意し、確認します。
ここまでして下準備が完了です。これが終われば音読、シャドーイング、読み込みを始めます。
まずは自分のペースで音読をして、詰まる文があればそこを重点的に理解と音読を繰り返します。
スラスラ読めるようになってきたら、音声を0.75倍くらいに設定し、シャドーイングを行います。自習室にいる場合は、読み込みでも構いません。(最初のうちはシャドーイングのほうが効果的です)
どんどん音声を速めていき、最終的には1.5倍速くらいでシャドーイングをします。
以上が具体的な音読、シャドーイング、読み込みの勉強方法です。
長文読解問題集で速読トレーニング
- 問題集に書いてある時間を計って、普通に問題を解く
- 間違えた問題をなぜ間違えたか分析する
- 読みにくかった英文や読むのに時間がかかった英文はSVOCを振るなど、英文の解析をする
- 長文を解いたその日のうちに5回以上は音読する(音源があればシャドーイング)
- 次の日にまた5回以上音読する
- 3日目以降は毎日1回以上音読
- これを毎日続け、1つの長文につき計20回以上は音読またはシャドーイングをする。
これを毎日続けることで、かなり力はつきます。もし自習室などで勉強していて、音読が難しい場合は音源を聴きながら英文をおって内容を理解する読み込みもオススメです。
この時の長文問題集は回答にSVOCが振ってあるものがオススメです。また長すぎる長文は、読む気がなくなるため1題400word以下のものが良いと思います。
「英語長文レベル別問題集」
SVOCが振ってあるのはもちろん、word数もちょうどよく音読しやすい参考書。レベル1、2は非常に簡単なためレベル3からするのがオススメ。
「英語長文ポラリス」
SVOCが振ってあるのはもちろん、音読用のページもついており、使いやすい。しかし1題が長い長文もあり、音読が嫌になることがある。問題が入試問題であるため、実践的な長文をしながら速読力を高めたい人にオススメ。難易度は高め
私の感覚的には「英語長文レベル別問題集」のレベル5と「ポラリス」の1が同じくらいの難易度でした。
速読英単語
「速読英単語」は1つの長文が短いため音読にちょうど良く、また単語の復習もできます。私自身、「速読英単語」と「速読英熟語」は計30回づつくらいは読み込みをしました。その結果、かなり長文を読むのが早くなりました。そのため私の非常にオススメの参考書です。
この世の中すべての受験生にオススメ「速読英単語 必修編」「速読英熟語」
- 左ページの英文を自分のペースで読み、英文の構造と内容を理解する
- 読みにくいところはSVOCを振る
- 右のペースで日本語訳を確認する
- その日のうちに5回以上はシャドーイングをする(等倍速にして、内容を理解できない場合は0.75倍速から始める)
- 次の日も5回程度シャドーイングをする
- 3日目以降は毎日1回はシャドーイングをする
- 長文をすべて解き終わったら、1日半周する(今日は1~40まで、明日は41~70まで、みたいな感じ)
- 慣れてきたら、1.25倍速、1.5倍速と速度を上げる
私はこれをすることでかなり速読力が上がったのでかなりオススメです。特に共通テストで大問4までも読み切れない人は根本的な速読力が付いていない可能性が高いので必ずこれを行ってください。
英語長文が死ぬほど苦手な人用 「速読英単語 入門編」
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早慶レベルの長文を速読したい人向け「速読英単語 上級編」
まとめ
英単語、英熟語、文法、英文解釈が終わったのに、英語長文が早く読めないという人は英文に慣れる必要があります。その時に1番必要なのは、シャドーイング、音読、読み込みなどで同じ英文に何度も触れることです。
1文につき30~50回触れる、これを50文程度やれば必ず読む速さが早くなります。速読力を高めて、効率よく共通テストや二次試験で得点できるようにしましょう。
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